事業内容
事業内容
足場仮設工事は、建設現場で作業員の安全を確保し、効率的に作業を進めるために欠かせないものです。足場にはいくつかの種類があり、それぞれの用途や特徴に応じて選ばれます。例えば、枠組足場、単管足場、くさび緊結式足場、ゴンドラ足場などがあります。
これらの足場は、建物の外壁補修や屋根防水工事、塗装作業などに使用され、作業員の安全性を高めるだけでなく、工事の品質向上にも寄与します。

単管足場
単管パイプとクランプを使用して組み立てるシンプルな足場で、狭い場所や低層住宅の外壁塗装などに適しています。
単管足場について
単管足場の構造と組み立て方
単管足場は、直径48.6mmの鉄パイプ(単管)を使用し、クランプなどの部材で固定して組み立てる足場です。枠組足場と比べて部材が少なく、狭い場所でも設置しやすいのが特徴です。
主な構成部材
- 建地(たてじ): 垂直に立てる支柱で、足場の骨組みとなる部分。
- 布(ぬの): 水平材で、建地同士を固定する役割を持つ。
- 筋かい(すじかい): 斜めに入れて足場の強度を補強する部材。
- 作業床: 作業員が立つための床部分。安全性を確保するために幅40cm以上が推奨される。
- 手すり・幅木: 作業員の安全を確保するための部材で、転落防止の役割を果たす。
組み立ての手順
- 敷板・敷角を設置: 地面に敷板を敷き、足場の安定性を確保。
- 支柱(建地)を組み立てる: 単管ベースを基準にして垂直に建地を設置。
- 壁繋ぎで固定: 壁繋ぎを使って足場を建物に固定し、安定性を向上。
- 筋かいを設置: 足場の強度を高めるために斜めに筋かいを入れる。
- 枠を組む: クランプを使って単管パイプ同士を固定し、枠を形成。
単管足場のメリットと注意点
✅ メリット
柔軟性が高い:狭い場所や複雑な形状の建物にも対応可能。
コストが比較的安い:枠組足場よりも部材が少なく、費用を抑えられる。
組み立てが簡単::クランプを使って固定するため、比較的短時間で設置可能。
⚠️ 注意点
強度が枠組足場より低い: 高層建築には不向きで、最大積載荷重は1スパン400kg以下。
安全対策が必要::高所作業では手すりや幅木の設置が必須。
労働安全衛生規則の遵守::建地の間隔や高さ制限などの規則を守る必要がある。
枠組足場
建枠を中心に組み立てる足場で、高層ビルやマンションなど幅広い場面で使用されます。

枠組足場について
枠組足場の構造と組み立て方
枠組足場は、鋼管を門型に溶接した建枠(たてわく)を基本構造とする足場です。1952年にアメリカから輸入され、日本では「ビティ足場」とも呼ばれることがあります。高層建築や大規模な建物の工事に適しており、強度と安全性が高いのが特徴です。
主な構成部材
- 建枠(たてわく): 足場の骨組みとなる部分。
- 筋かい(すじかい): 足場の強度を補強するための斜め材。
- ジャッキベース: 地面に設置し、足場の高さを調整する部材。
- 足場板(布板): 作業員が立つ床部分。
- 手すり: 作業員の安全を確保するための部材。
組み立ての手順
- ベースの配置
- 地面を平坦に整地し、敷板・敷角を並べる。
- ジャッキベースを敷板の上に置き、根がらみを取り付けて固定する。
- 建枠の組立
- ジャッキベースに建枠の脚部を差し込み、水平になるよう調整。
- 交差筋交いを建枠間に取り付け、安定性を確保。
- 布板の設置
- 足場板ではなく布板を使用し、隙間なく敷き並べる。
- ばらばらに取り付けると強度が低下するため注意。
- 建枠の連結
- アームロック、回転式、ピン式などの方法で確実に固定。
- ロックが不十分だと足場が崩れる可能性があるため、必ず確認。
- 階段の設置(必要に応じて)
枠組足場のメリットと注意点
✅ メリット
高層建築に対応可能。
安全性が高く、作業効率が良い。
騒音が少ないため、周囲への影響が軽減。
⚠️ 注意点
狭い場所や複雑な形状の建物には不向き。
部材が多いため、一定の技能と知識が必要。
他の足場に比べてコストが高い。

くさび式足場
くさびを打ち込んで組み立てるタイプで、木造住宅やアパートなどの中低層建築工事に適しています。
くさび式足場について
くさび式足場
くさび式足場は、鋼管(鉄パイプ)を支柱として、手すりや筋交などをくさび(楔)で緊結するタイプの足場です。ハンマー1本で組み立て・解体ができるため、作業効率が高く、特に低層~中層の建築工事でよく使用されます。
主な構成部材
- ジャッキベース(地面に固定する土台)
- 支柱(くさびパイプ)(足場の基本材料)
- 踏板(作業員が乗る床部分)
- ブラケット(外側に突き出る構造を支える部材)
- 筋交い材(足場の安定性を保つ斜め材)
- 手すり(転落防止のための柵やパイプ)
組み立ての手順
- 作業前の準備
- 地盤を整え、必要に応じて敷板を設置。
- ジャッキベースを配置し、水平を確認。
- 第1層目の組立
- 支柱をジャッキベースに差し込み、手すりを取り付け。
- 筋交いを設置し、安定性を確保。
- 作業床(踏板)を設置し、固定。
- 第2層目の組立
- 支柱を追加し、手すり・筋交いを取り付け。
- 作業床を設置し、必要に応じて階段を組み込む。
- 補強作業
- 壁つなぎを適切な間隔で設置し、転倒防止。
- 火打ち梁や控え柱を追加し、強度を向上。
- 安全確認
- 全体の強度をチェックし、くさびの緩みがないか確認。
- メッシュシートや安全ネットを設置し、落下防止対策を実施。
くさび式足場のメリットと注意点
✅ メリット
高組み立てが簡単:ハンマー1本で固定できる。
工期が短縮:スピーディーに設置・解体可能。
コストが安い:部材が少なく、運搬・保管も楽。
柔軟性が高い:狭い場所でも設置しやすい。
安定性がある:広い踏板で作業しやすい。
⚠️ 注意点
高層建築には不向き:風圧に弱く、高さ制限がある。
騒音が発生:ハンマーで打ち込む際に金属音が響く。
設置条件に制約:境界線の間隔が狭いと設置できない場合がある。
吊り足場
橋梁や高層ビルなど地上から足場を組むのが難しい場所で使用される、吊り下げ式の足場です。

吊り足場について
吊り足場
吊り足場は、地上に足場を設置できない場所で使用される特殊な足場です。橋梁工事や高層ビルの外壁補修などでよく使われます。
主な構成部材
- パイプ:足場の骨組みを形成する
- 金具:各部材を固定するための部品
- 作業板(足場板):作業員が乗るための床部分
- 親綱:安全対策として設置される命綱
- ころばしパイプ:足場の安定性を確保する
- 朝顔パイプ:工具や資材の落下防止
- 落下防止網:足場板と建築物の間の隙間を埋める
組み立ての手順
- 準備段階
- 打合せ:作業員の配置や手順を確認し、リスクを洗い出す。
- 有資格者の配置:玉掛け技能講習修了者や足場組立作業主任者を適切に配置。
- 点検作業:工具・資材・保護具の点検を行い、不良品は交換。
- 安全対策:作業区域の立ち入り禁止措置を実施。
- 組立段階
- 親御パイプの取り付け:吊りチェーンを掛け、親御パイプを固定(間隔は約120cm)。
- ころばしパイプの設置:足場の安定性を確保(間隔は約90cm)。
- 足場板の敷設:突合せで敷き詰め、段差を作らないよう注意。
- 朝顔パイプの設置:工具や資材の落下防止のために取り付け。
- 落下防止網の設置:足場板と建築物の間の隙間を埋める。
- 解体段階
- 安全対策:作業員の安全確保と第三者の立ち入り禁止措置。
- 解体順序:落下防止網 → 朝顔パイプ → 足場板 → ころばしパイプ → 親御パイプ → 吊りチェーンの順に撤去。
- 荷下ろし:必要に応じてクレーンを使用。
- 後片付け
- 工具・資材の整理:釘や結束線などの残材を確認し、適切に処理。
- 清掃:作業区域の清掃を行い、現場を整理整頓。
吊り足場のメリットと注意点
✅ メリット
地上にスペースがなくても設置可能。
作業床の高さを自由に調整できる。
景観への影響が少ない。
⚠️ 注意点
風の影響を受けやすい。
設置には専門的な技術が必要。
安全管理を徹底しないと事故のリスクが高い。
足場解体
施工現場のすべての作業が完成しましたらご連絡次第速やかに解体作業をいたします。
仮囲い工事
工事現場などの周囲を関係者以外立ち入りを防ぎ、工事時の騒音を減らすなど、現場内外の安全対策として設置される仮塀の事です。現場に応じて必要な場合は施行いたします。
また、足場工事以外に外壁塗装工事やリフォーム工事のご相談もお受けいたします。